
取締役会長 小國 勇
創業時からの基本姿勢をESG経営へと進化させる
当社は創業時より、得意のセンシング技術を駆使して、「安全・安心・快適」な社会や産業に貢献していくことを目標に、事業を展開してきました。それは言い換えれば、世の中に存在するさまざまな不安や不快、不便から「不」を取り除く仕事(=ふとるビジネス)の拡大であったと思います。
近年、企業の成長には「ESG(環境・社会・ガバナンス)」の観点が不可欠と言われますが、環境問題や社会問題というのも、世の中に存在する「不」であると思います。その意味では、引き続きこの「ふとるビジネス」を推進することにより、環境問題や社会問題の解決に貢献していけると信じています。
コーポレート・ガバナンスについても、ベンチャー企業ながら創業時より「経営の透明性」を重んじ、従業員にも株主の方々にも納得していただける形で意思決定や組織づくりを行ってきました。近年は監査等委員会設置会社への移行や社外役員の設置など、ガバナンス面で法改正に対応した新しい取り組みを実施しています。
これからも、創業時からの基本姿勢を大切に社会からの要請に応えていきたいと思っています。
オプテックス流「三方よし」でステークホルダーとの関係を築く
多様なステークホルダーへの責任を果たしていくための当社の考え方をひと言で表せば、近江商人の「三方よし」になるでしょう。ただし当社の「三方よし」では「己よし、相手よし、世間よし」という独自の解釈です。(一般的な「三方よし」は「売り手よし、買い手よし、世間よし」)
まずは「相手」に喜んでいただくことを第一に考える。それが己(自社)の利益につながるというのが、われわれが大切にしてきた信条です。この「相手よし」には、直接に商品・サービスを提供するお客様だけでなく、仕入れ先や協力会社も含まれます。「一緒に成長しましょう!」という姿勢です。さらに当社の考える「相手よし」には、競合する他社も含んでいます。それは、当社がつねに独自性の高いアイデアや技術を追求しているからです。他の誰も作っていない製品を創出できれば、互いを疲弊させる不毛な価格競争も起きません。画期的製品によって市場が広がり、ユーザーの選択肢が拡大することは「世間よし」の実現にもつながっていきます。
このようなオプテックス流「三方よし」の精神を大事にしながら、さらなる成長を目指していきたいと考えています。